家にかかわる疑問のあれこれを分かりやすくお話します。  
 

キッチンで育む食育

近年、食生活の乱れや栄養バランスの偏った食事による生活習慣病の増加や、食品会社の偽装表示問題などがニュースで多く取り上げられているように、私たちの生活に欠かせない「食」にまつわる問題は多様化しています。
そして今、小中学校や幼稚園・保育園など教育の現場で「食育」が注目されています。子供たちにも偏食や肥満が増加し、また共働きのために家族みんなで一緒に食卓を囲むことが難しい環境が増えている現在、私たちができる食育とはどのようなものなのでしょうか。

「食育」とは

食育とは、国民が生涯を通じて食に関する知識と食を選択する判断力を身につけ、健全な食生活を実践することができる人を育てることを指します。食育は文部科学省・厚生省・農林水産省が合同で取り組む事業でもあり、食育推進基本計画として地域における食生活改善の取り組みや、食文化継承のための活動支援なども行われています。

家庭の「食」

先にも述べたように、子供の偏食や家族で同じ食卓を囲むのが難しい今、普段の家庭生活においても食育をどのように行うべきか考えることは重要です。例えば、インスタント食品は子供でも簡単に調理できる一方、偏食による肥満など身体の健康だけではなく、食の自立を妨げ、自分で考えて調理ができないことによる生活力不足に繋がるとも言われています。栄養バランスの良い食事を摂るだけではなく、「食への興味と自立」を養うことも大事なのです。毎日の食事を作るキッチンから、食育を考えてみましょう。

キッチンはコミュニケーションを取る場へ

従来のキッチンは壁面にキッチンセット全体を設置するタイプのものが多く、食卓やリビングから独立しているために料理をする人だけがキッチンに立つという場面が多くなりがちでした。しかし近年はキッチンの一部が部屋に突き出して設置される「ペニンシュラ型」や、完全に壁から切り離して設置される「アイランド型」といった、他の部屋やスペースとの仕切りを取り払ったキッチンも多くなっています。
こうしたオープンなキッチンは収納性の高さなどから料理する人にとって機能的である一方、キッチンを取り囲む家族のライフスタイルにも変化をもたらします。食卓のあるリビングとキッチンが連続することによって、料理を作るお母さんはリビングで宿題をする子供の様子を見ながら料理ができ、また子供たちは配膳や食器を片付けるときに自然とキッチンでの調理を見る、または調理の一部を体験するといったことがしやすくなります。料理をする場だけではなく、コミュニケーションを取る場としてのキッチンが近年注目されています。




食育における「食への興味を引き出す」という面において、子供がキッチンを囲む、またはキッチンに立って料理を手伝うということは食の自立への第一歩になります。
新築やリフォームの際には、キッチンの配置から食を通じた家庭のコミュニケーションを増やすことを考えてみてはいかがでしょうか。

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