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都市部で人気の木造3階建

一昔前は都市部ではあまり見かけることのなかった木造3階建住宅ですが、最近では都市部でも木造3階建が人気となっています。
以前は都市部のほとんどが防火による規制が厳しく、3階建住宅を建てることはできませんでした。しかし1987年の建築基準法一部改正により、市街地の有効利用を図るため、準防火地域において木造3階建の住宅の建設が解禁となりました。

準防火地域とは

都市の中心市街地や主要駅前、主要幹線道路沿いなどで多くの建物が密集しており、火災などが起これば大惨事になりかねない地域は「防火地域」に指定され、建物は原則として耐火建築物、つまり一般的にコンクリート造の建築物としなければなりません。
この防火地域の外側で、比較的広範囲に「準防火地域」が指定されているケースが多くなっています。規制内容は防火地域よりも緩やかで、延面積が500平方メートル以下であれば一般的な木造2階建や一定の基準に適合する木造3階建を建てることができます。

3階建住宅のメリット

3階建にした場合、床面積を有効に使うことができます。建ぺい率と容積率の関係からも2階建より3階建の方が有利となり、2階建に比べて床面積も広くなり、余裕のスペースが生まれます。
また、同じ床面積の2階建住宅に比べ、上に伸びている分だけ建ぺい率に余裕ができますので、敷地の有効利用ができるようになります。住宅が密集する都市部では、平屋・2階建は日当り・風通しが悪くなる場合が考えられますが、3階部分は日当り・風通しなども良くなります。

3階建住宅のデメリット

3階建にすると当然階段の上り降りが多くなり、家事労働の負担が増えることが考えられます。高齢者・障害者などがいる場合についても間取り等に工夫が必要となります。
また、同じ建築面積で1フロア増えた分、当然建築費もアップし特に配管・配線が複雑になるため設備費が増大します。

木造2階建との法律面での違い

木造2階建以下の住宅については構造計算書の添付が免除されていますが、木造3階建住宅の申請書には構造計算書を添付しなければなりません。また、木造3階建住宅については殆どの地域で中間検査が義務付けられています。したがって構造設計者、現場監督、工事職人にはかなり高度な専門知識と技術が必要になります。

3階建住宅のプランニング

3階建にする目的は床面積を確保することですが、必要な部屋数を確保した上で階段の昇り降りをできる限り少なくなるようにするのがポイントです。 1階は階段の昇り降りがないことから、高齢者に向いていると言えます。2世帯の場合は親世帯のスペースとして適しています。また、密集している地域では、日照・通風などが悪いので、車庫・倉庫などにする場合もあります。
2階は1階と3階の中間にあるということで、家族の最も集まりやすい場所です。日照や風通しも良く、リビング・キッチンなどのパブリックスペースに向いています。
3階は日当り、風通し、見晴らしなどが良いため、個室や子供室などに適しています。
これらのことからパブリックスペースを2階にする例が多いのですが、周囲の環境により3階または1階にした方が良い場合もあります。

一般的な例に捉われず、周囲の環境や家族構成などを考慮して、導線や間取りをしっかりとプランニングすることが大切です。

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