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壁いろいろ 中編「外壁」

前回は内壁についてご紹介しましたが、今回は外壁の種類や選び方についてご紹介します。

外壁の種類

一般的な戸建住宅に用いられる主な外壁材には、サイディング、モルタル・塗壁、タイル、ALC等があります。現在、多く用いられているのはサイディングと呼ばれる素材です。

・サイディング
ボード状の建材のことです。工場生産のため品質が均一で、下地の合板に釘で打ちつけていくだけと施工性が高いのが特徴です。性能や価格、デザインなどのバリエーションが豊富なので、希望に合わせて選ぶことができるのも魅力ですね。また、既存の壁の上に貼り付けることができるリフォーム向けの商品も増え、新築・リフォーム問わず、取り入れやすくなっている建材です。
・塗壁・モルタル
セメントと砂、混和材を混ぜ、水を加えて練ったモルタルを下地に樹脂系の素材などを塗装とする方法です。仕上げは、樹脂系の素材を吹き付ける、コテやローラーなどで多様な模様を施すといった方法が見られます。仕上げの方法によってさまざまな表情が生まれるのが大きな魅力でしょう。
また、最近は健康住宅への関心の高まりや環境への配慮から、漆喰や土壁など自然素材の塗壁も増えています。
・タイル
粘土を主原料に各種の鉱物を混ぜて板状に成形し、焼成した素材です。外壁だけではなく、床や内装にも用いられるおなじみの素材です。
焼き方や吸水率の違いなどで、磁器質、せっ器質、陶器質に分けられ、その中でも、水分を吸収しにくい磁器質やせっ器質は、耐候性、耐久性、耐火性に優れています。汚れがつきにくく、色落ちや劣化の心配も少ないため、メンテナンスがほとんど必要ないことも魅力ですが、コスト的には他の素材に比べて高めといえます。親水性能で汚れを付きにくくし、雨水によって汚れを流れ落ちやすくすることで、汚れにくさを保つ工夫が施されたタイルもあります。
また、タイルの施工方法には、湿式工法と乾式工法があります。以前は湿式工法が主流でしたが、最近では、下地材に専用の金具やボンドなどで引っ掛ける、留め付ける乾式工法が普及しています。施工が容易で、剥離や落下の心配がないのが特徴です。
・パネル
石灰質材料とけい酸質材料を微粉末にして水と混ぜ、ガス発生剤を添加して気泡をつくり、固まった後に高温高圧で養成して硬化させています。気泡などの空隙部分が全容積の80%を占め、比重0.5と軽量なのが特徴です。耐火性能が高く、加工が簡単という特徴もあります。

外壁の選び方

(1)耐水性・耐火性
外壁は、風雨や雪、火災、紫外線などから建物を守ると同時に、住まいの寿命にも関わる重要な建材です。選ぶ際には、耐候性や耐水性、耐火性、耐久性などを確認することが大切です。
(2)周辺環境とのバランス
外観デザインにあったものを選ぶことはもとより、周辺環境とのバランスも考えることが必要です。デザインや色味は、カタログや小さな見本サンプルだけでなく、ショールームやモデルハウスなどで、実際の素材感を確認することも重要です。イメージをつかむために、外観仕上げのシミュレーションができるメーカーのホームページなどを利用するのもよいでしょう。
(3)コストや気候風土
コストや施工性、敷地の気候風土等も意識しておきたいポイントです。外壁材だけに限りませんが、住まいは施工が完了すれば終わりではありません。年を経るごとにメンテナンスや修理、リフォームが必ず必要になります。そのため、日々のお手入れ方法や定期的な点検方法、メンテナンス費用、保証など事前に確認し、長期的な視野で選ぶことが重要です。

外壁の施工方法

外壁(装)材は施工方法によって、乾式工法と湿式工法といった分類ができます。
乾式工法は、釘やネジ、ボルトなどで取り付けるものです。湿式工法は、左官工事、コンクリートを用いる等水分を使う工法のことです。一般的に、乾式工法は、湿式工法に比べ工期が短く施工性が高いため、最近では乾式工法を用いるケースが多くなっています。一方、味わいのある仕上げが多くみられるのは湿式工法といえるでしょう。




天候や災害から家を守る外壁。デザインだけでなく、耐候性やメンテナンス性の異なる様々な素材や工法があります。選ぶ際は、実際にショールームなどで実物を確認し、シミュレーションすることをおすすめします。

次回は壁の掃除方法について取り上げます。

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