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カーゲートとカーポート 後編

駐車スペースの"門"である「カーゲート」や、駐車スペースの"屋根"である「カーポート」にはいろいろな種類があります。
今回はカーポートの種類や選び方についてご紹介します。

カーポートの種類

スタイル
・片流れ(片側支持)タイプ
左右どちらか片側に柱を設けたタイプで、柱は2本、もしくは3本になっています。柱が片側のため駐車の際に邪魔にならず、狭い敷地でも出し入れがしやすいのが特徴です。
また、複数台を駐車するために、「合掌」や「連棟」などに繋げたスタイルも可能です。片流れを向かい合わせに組み合わせたのが「M合掌」、背中あわせにしたものが「Y合掌」と呼ばれています。屋根の支持方法も上吊りタイプと下支えタイプがあります。
・両側支持タイプ
両側に設けた柱によって屋根を支えるタイプです。デザイン的にも性能的にも安定感があるスタイルといえます。両サイドにパネルを取り付けることで、雨の吹き込みを抑えることができます。また、両側支持のカーポートを横に繋げる横連棟や縦連棟とすることも可能です。
素材
・ポリカーボネート
非常に粘り強い性質で、衝撃強さと引っ張り強さのバランスが良い素材です。プラスチックの中で最も衝撃に強く、防火性能もあります。温度上昇による変化が少ないのも特徴です。紫外線もカットするので、塗装の色褪せ、シートの日焼けを防ぐことができます。ブラウン系やブルー系の透明なタイプ、半透明なタイプなど色も揃っています。
また、熱線吸収機能を持つポリカーボネートは熱線をカットするので、真夏の太陽光線下での車内温度の上昇を抑えます。
・スチール折板
ガルバリウム鋼板などがあり、耐荷重性と遮熱性に優れた安心感のある素材です。積雪や強風が多いエリアに適しています。
・アルミ形材
遮光性、遮熱性に優れている素材です。錆にも強いのが特徴です。
・波板
波形スレート、プラスチック波板、波形亜鉛鉄板などがあります。普及タイプの素材です。

カーポートの選び方

・車のサイズについて
カーポート選びの基本は、車の大きさと台数を確認することです。現在使用している車はもちろんですが、買い替え等を予定しているのであれば、予想される車の大きさもチェックしておきましょう。現在は1台でも、将来的に2台になることはないか、ライフスタイルも含めてプランニングすることが大切です。
・高さ
カーポートの高さをどれくらいにするかも必ず確認しましょう。ワンボックス車やRVのような高さがある車種の場合は、屋根が高く柱も長い商品を選びましょう。また、地域によっては、積雪や強風についても考慮します。特に台風の多いエリアでは充分な配慮が必要です。設置する環境に合わせて設計者と相談しましょう。
自転車やバイクを置く場合は広めに設計する必要がありますし、ご家族に高齢者や車椅子の方がいる場合には、乗り降りするスペースに余裕のあるタイプを選ぶことをお勧めします。



3回に分けてカーゲートとカーポートについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
運転の上手下手を問わず、少し広めに設計すると安心ですね。
住宅と同じく、将来のことも見据えたプランニングを行うことが重要です。

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